【旅】真壁のひなまつり【茨城・真壁】

もうすぐ雛祭りですね。

『真壁のひなまつり』というものをご存知でしょうか。
茨城県桜川市で毎年行われている催しで、今年で17回目。
このあたりは非常に古い建物が沢山残っており、そこにお雛様が飾られているんです。
「寒い中、真壁に来てくれた人をもてなしたい」という地元有志の声から始まったものと伺いました。
今まで地元(県内)の記事は日記に写真を貼るくらいだったのですが、今回は写真も沢山撮ってきたのでまとめてみます。

我が家からですと常磐線を友部乗り替えで岩瀬、岩瀬からバスという経路になります。
まずは岩瀬駅前のCafe METROさんで腹ごしらえ。

驚愕の盛り!
そして美味しい!
ラクサ風のスープも好みで、また岩瀬に行くことがあったら是非寄りたい。

お店も古い建物を改装していて可愛いんですよ。

そこからバスで揺られること約40分、真壁に到着です。
全部は撮りきれなかったのですが、一軒ずつご紹介してまいります。
 
 

潮田家住宅

黒漆喰が素敵。

中に入ると江戸~昭和のお雛様がずらりと並んでいます。
こうして一堂に会しているのを見ると、徐々に顔が現代風になってゆくのがよく分かります。
特に興味深いのがこちら。

五人囃子の横の官女が、もふもふしたものを引いているのが分かりますか。
少し粗くなってしまいましたが拡大してみます。

狆引き官女です。
犬は安産の象徴であったため、昭和初期まではよくお雛様と一緒に飾られていたそうなのですね。
実物を一度見てみたいと思っていたのでここで巡り会えて嬉しい。
高貴な方々に大人気であったという狆、白黒もふもふな感じがよく再現されています……!
可愛い。

この人形は大正時代のものですが、青い狩衣の方は三人官女ではない。
今まで恐らく見たことのない形、というより白拍子の印象なのですけれども違うのかしら。
きっと彼女はこの宴を華やかに盛り上げるために呼ばれたのだと、私の中ではそういう物語にしておきます。
お雛様が●段飾りというセット販売になったのは比較的近代で、その前は人形屋さんに赴いて一つ一つ好みのものを買い集めていたんですよね。
狆引き官女やこの白拍子の他にもまだまだ種類がありそう。
雛祭りそのものが地方・年代で色々バリエーションがあって面白いので、いつか丁寧に調べてみたいです。

潮田家は呉服屋さんで、明治には「関東の三越」と呼ばれかなり栄えたとか。
横に続く、明治45年建築の最高なこの袖蔵を見て……!!!
 
 

旅籠ふるかわ食堂

こんなところにもお雛様が!


 
 

旧真壁郵便局

昭和二年築。
ひなまつりの期間中は案内所となっています。

窓口など昔のままで残っていますので中にも是非。
 
 

川島書店見世蔵

こちらでは珍しい押絵雛を見ることが出来ます。

元・生薬商だったとのこと、中の棚も素敵でした……かなり年代物だと思うのですが、それが今も使われている感じが良かった。


 
 

かわしま用品店

お店を通り抜けて裏庭に出ると蔵があり……。

中にはこんなふうにお雛様が飾られています。

この急傾斜の、落ちたら死にそうな階段が旧さを感じさせて素晴らしい。
真壁は基本的に蔵が多く残っていて、他にも蔵にお雛様を飾っているおうちが沢山ありました。
(ただ、私のいたらなさで撮影に失敗してしまったものが大半。お見せ出来ず残念です)

お雛様の飾り方は色々。
川のように石が敷き詰めてあったり、レトロな家具とあわせてあったり、工夫を凝らして楽しんでもらおうという気持ちが伝わってきます。
はまってリピートされる方が多いと聞きましたが、それも納得。
私もまた行きたい。
 
 

西岡商店

今回、私的ベストの西岡商店。
少し奥まったところにありますが、見落とさずに是非入ってみて下さい。

こちらも登録文化財の建物、明治中期の古いガラス戸を開けると、中には美しい御殿飾りが。
御殿飾りは京の御所・紫宸殿を模したものという知識で関西のイメージだったのですが、西岡商店さんだけでなく、真壁にはかなり多く飾られている印象です。
何故ここに沢山……? と思ったのですが、改めて考えればここは城下町だったところ。
古くは関西から木綿を仕入れて市を開いたりしていたそうなので、その交流の名残かも知れませんね。

お酒やジュースのノベルティグラスが全て100円で売られていたのですが、そこで昭和のグラス発見!
この可愛いエンボスのリボンオレンジのグラスを使っていた記憶がありまして、迷わず購入。
もう少し暖かくなったらこれに沢山氷を入れてオレンジジュースを飲みます。
西岡さんでは他に酒粕も入手。


 
 

宮本精肉店

真壁のひなまつり最大手と思われるコロッケ。

揚げたてでさくさくで甘くて美味しい。

写真を取り損ねましたが、この宮本精肉店さんの並びの風實(かざみ)さんでは肉巻きごはんやもつ煮、スペアリブなど。
もつ煮を食べましたがこちらも美味しかったです。
 
 

こちらは雛人形の展示こそないものの、登録文化財の塚本茶舗・脇蔵。
場所柄、やはり先の震災で崩れてしまったところも多いようで残念。
我が家もガラス類はかなり落ちましたので、今更ながらあの揺れを思い出します。

中村屋住宅。
素晴らしい造りですがお休み(?)のようで惜しい……!
 
 
カメラを向けても全く逃げない猫。
可愛い。

御影石の妖精いしおさん。
可愛い。

常磐線沿いの我が家からは岩瀬乗り替えになるのですが、都内方面からだとつくばエクスプレスもあります。

桜川市観光協会公式サイト

もう少し早く行ってご紹介出来れば良かったのですが、二月は毎年慌ただしくて…。
でも来年もまたあるはずですし、今のシーズンは水戸の梅もおすすめです。
是非茨城に遊びにきて下さいね。

[ 【旅】真壁のひなまつり【茨城・真壁】 ]TRIP, , , 2019/03/01 20:20