幽霊の日。

……だそうですね、今日は。
1825年7月26日、四代目鶴屋南北作の『東海道四谷怪談』が初演されたのが由来とか。
そんな日にツイッターで全生庵の幽霊画のことが流れてきまして、一昨年、会期ギリギリに足を運び、日記に書きそびれていたことを思い出したので今度こそ記事にまとめます。

谷中の全生庵には、「真景累ヶ淵」「死神」などを創作した三遊亭圓朝氏が遺した幽霊画が所蔵されていまして、毎年8/1~8/31だけ展示をしているんです。

幽霊を、モデルとして目の前にずっと存在させておくことは難しい。
一体どんな姿なのか、自分の中で考えて描くしかありません。
美しく儚げな幽霊、見るものを祟り呪いそうな凄まじい形相の幽霊、何処かひょうきんな幽霊、色々な画家それぞれが思う姿があって面白い……!
お寺にて、ずらりと並んだ幽霊画を見る、というのは日本の夏に相応しい気がいたします。
怪談がお好きな方は、一度足を運んでみることとおすすめします。
住所は谷中ですが、千駄木駅からの方が近くて分かりやすいですよ。

千駄木駅のお隣は、根津。
そろそろ根津神社の蝉時雨の季節です。
華やかさという意味ではつつじ祭の頃が一番だと思うのですが、個人的にはやはり根津神社は夏が印象深いです。
強い陽射しの中の朱い鳥居と、濃い緑と、蝉時雨。
そんな夏の物語を書けて良かったな、と思っています。

神社を出たら是非、芋甚のアイス最中を。
今年は天候のせいで不忍池の蓮の開花が遅れており、これからが見頃だそうですよ。
(そのような事情により、今日のサムネ写真は去年のものです)

幽霊画は少し怖いという方も、弥生美術館の「アンティーク着物万華鏡」展を覗いてみてもいいですし、根津、湯島、上野には美味しい甘味処が色々ありますから、かき氷を食べてもいいですし。
熱中症対策をしつつ、あの辺りを歩いてみて下さいね。

[ 幽霊の日。 ]diary, 2019/07/26 21:54