今日の関東は暖かい日でした。
桜を愛でる予定を入れたので一日でも早く咲いて欲しい、そう祈る日々です。
本日の日記は上野の博物館の展示を幾つか。
先週、谷中に一泊して美味しいものを食べて博物館を巡り、サウナにも入ってしまうという充実の二日間を過ごしました。
旅館と食べ物は旅記事カテゴリでまた改めてまとめるとして、今週末で終わってしまう展示を先にご紹介します。
ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―
展示のタイトルが長過ぎてブログのタイトルに入らない。でも個人的にとても楽しめた内容でした。
歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊をそれぞれのセクションに分けて、人形の頭や衣装、小道具などを展示してあります。
なかなか近くで見る機会のないものばかりで、しかも全て撮影可能なので資料用にばしばし撮りました。
玉藻の前の人形頭。
綺麗なお姉さんと狐の顔、この二面がまさに玉藻の前ですね!
組踊というのは琉球王朝次代に創作されたものです。
当時の琉球王朝は日本の幕藩体制に組み込まれていましたが、琉球国王が代替わりする時には中国から詔勅が届けられました。
その大事な使いを歓待するための宴で舞われたのが起源だそう。
紅型の衣装がすっごく可愛い……!!
これは琉球版『天女の羽衣』の天女様。
南国らしい鮮やかな美しさがありますよね。
雅楽の衣装も凝っていて素晴らしい……この刺繍よ。
展示をしている表慶館は建物も美しいんですよ。
1908年開館。
表慶館の展示は暫く足を運ぶ機会がなかったものですから、数年ぶりです。
ユネスコ無形文化遺産特別展は今週末の3/13までなので興味を持った方はお急ぎ下さいね。
ポンペイ展
ヴェスヴィオ火山の噴火により一瞬で一つの街が飲み込まれたわけですが、その火山灰のお陰で街がそのまま時間を停めたというのが何とも皮肉な話。
火山灰のような火砕流堆積物には湿気を吸収する効果があり、それ故に壁画などがほぼそのままの状態で発掘されているそうなんです。
みんな大好きメメント・モリ。
アンフォラが美しくてついグッズを……。
猛犬注意のモザイク画と炭化したパン。
それをマスコットにするセンスよ。
好き。
展示を見ながら、以前に訪れたトルコのエフェソス遺跡を思い出しました。
ローマの神様を祀る神殿や娼館、海の側に栄えた商業都市。
ちなみにポンペイは身分制度があったものの流動的で、財を成した奴隷や賃貸業などで儲けた女性もいたそう。
しかし表慶館の展示からポンペイに行くと「神様」というのは民族、地域、国、もしかしたら人の数だけあるのではと思いますね。
一体いつ誰が『神様』という存在・概念を定めたのか。
様々な遺跡や祭祀跡へ行く度に、神話を読む度に考えます。
宝石展-地球がうみだすキセキ-
石なので基本的にはガラスケース内の展示が殆どですが、その中で目を引くのがこの高さ2.5メートルのアメジストのドーム。
大き過ぎて感覚がちょっとバグるものの、接写するとやはり美しくきらきらなアメジスト。
これを眺めながらアメジストの棺とか美しいわねと想像したりもしましたが、ゴツゴツしていて死者とはいえやはり寝にくいか。
華麗なる宝石色相環。
私は誕生石がオパールなのもあって石ではやはり一番オパールが好きです。
美しい遊色は本当に魅入られそうなくらい美しい。
展示の後半は撮影不可エリアで、それこそ値段のつけられないブルボン朝やハプスブルク家のお宝などがあるんですよ。
1センチ以上の大粒のダイヤモンドを60個繋げたネックレスとか。
でもそういうものを見ていると「人を殺してまで手に入れたい輝き」というのがよく理解ります。
今回の展示には入っていませんが、持ち主に不幸を呼ぶ「呪いのホープダイヤ」と呼ばれるものがあります。
個人的な趣味として、そして私の仕事としては「宝石そのものが呪いの力を秘めている」という説に惹かれますけれども、「こんな美しいものなら見た人間がそれを手に入れるために理性を失って相手(現在の持ち主)を陥れることもあるだろう」とも考えます。
いや、それこそがやはり「呪い」なのでしょうか。
私もとある美しいネックレスに一目惚れ(?)して何度も何度も戻って見てしまいました。
鉱石としても宝石としても充実の展示です。
宝石展を展示会チケット予約サイトART PASSで予約すると、同じ上野公園内で開催中のポンペイ展、フェルメール展、空也上人と六波羅蜜寺展がそれぞれ100円ずつ相互割引になるのでちょっとだけお得。
【お知らせ】
展覧会の公式図録は3月中旬~下旬で発売を予定しておりましたが、諸事情により4月上旬に変更になりました。
楽しみにお待ちいただいている皆さまには大変申し訳ありません。
詳細は決定次第、展覧会公式サイトでお知らせいたします。https://t.co/1CbLHBzNrq— 特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」 (@hoseki_ten2022) March 9, 2022
図録は四月上旬発売ですが、ショップにて事前予約受付中。
送料無料で発送してくれるそうです、届くのが楽しみ。
記事は少し駆け足のご紹介になってしまいましたが、上野近くに泊まって博物館巡り、ゆっくり見られてとても楽しかったのでおすすめ。
美味しいものも色々あるのでなるべく早めに記事にしますね。