【旅】喫茶店『古城』のモーニングと国立科学博物館【上野】

二日目。
チェックアウトし、爽やかな朝の上野公園を散歩しながら駅向こうまで。


 
 

喫茶店『古城』のモーニング

今日の朝は『古城』にて。

重厚なステンドグラスを眺めつつ階段を下りてゆくと───

店内でも素敵なステンドグラスが出迎えてくれる。

昼間に立ち寄ることはあったものの、上野エリアに宿泊したことがなかったのでモーニングは初めて。
今日の朝はここでと決めていた。

店内には大音量でクラシックが流れ、目の前には美しいステンドグラス、ふかふかのソファ。
非常に仕事向きの場所で、実際ここでプロットを練ったりしたこともある。

モーニングは何種類かあり、これはAセット。
喫茶店のモーニングが大好きで、素泊まりの時はホテル近くの美味しそうな店を探すのも旅の楽しみの一つ。

ミルクセーキもございます。
ここは本当に長居したくなる店なのだけれど、科学博物館の予約があったので素早く食べてお会計。

 
 

国立科学博物館の華麗なるステンドグラス

いざ、科博。

植物展が物凄く面白かったので、幾つかご紹介。
これはウェルウィッチア、和名はキソウテンガイ(奇想天外)の葉。
一見すると何の変哲もない植物に見えるも実は付け根に生長点があり、葉っぱは1500年近く成長し続けるのだという。
通常の葉は落葉などで一年程度の命なので、驚異的長寿。

砂漠の石に擬態する多肉植物。

ライオンゴロシという名の果実。
鋭い棘、更に引っかかったら抜けないようにカエシまである殺る気満々の形状。
ファンタジーでこんな形の武器があったら格好いい。

「ライオンゴロシ」という名は、この実が絡みつくと取れず、その苦痛故に餌も取れずライオンでさえ餓死してしまう───というのが由来らしい。
これは拡大模型で実際は掌サイズだが、それでも絶望的な痛みであろうことは想像に難くない。
 
 
植物展を堪能し、日本館へ移動。
皆様は科博の中に素晴らしいステンドグラスがあるのをご存知だろうか。
所謂「●●展」というような特別展示は地球館なので、もしかしたらそこだけで帰ってしまう方もいるかも知れない。
しかし科博の美しさは日本館! 日本館なのだ!
何故なら重厚な階段を昇ってゆくと───

三階には、こんなにも広大な吹き抜けのドームと壮麗なステンドグラスが待っているのだから。

ああ、ああ、何と美しいのだろう。

日本館は常設のためか人も少なく、ベンチもあるのでこの美しさを思う存分に眺めることが出来る。
もちろん常設展示も充実していて面白いので、機会があったら一度ゆっくり回ってみることをおすすめする。

こちらは現在使用されていない日本館の正面玄関。
惚れ惚れする意匠の繊細さ。
往時には天皇なども来館され、貴賓室があったというのも頷ける。

もう使われないなんて勿体ないと思いつつ、だからこそこんなふうに静かに眺めたり撮ったり出来るのも確か。

この科学博物館の建設は1931年(昭和6年)、当時の最新の象徴ということで建物を上から見ると飛行機の形をしているのも有名な話。
 
 

都美レストラン『ミューズ』の海老入りナポリタン

科博を出る頃にはお腹が減ってきたので、東京都美術館へ。

ここに入っているレストランミューズは座席数も多く、窓際に一人用のカウンターもあるので人数問わず使いやすい。
美術館へ入場しなくとも利用出来るので、上野へ展示を見に来た時にはよく入る。

窓際からの眺めと、こちらのナポリタンが好きなのだ。
ナポリタンに海老が入っていると、幸せな気分にならないだろうか?

ミューズのメニューはこのようなラインナップで、都美の展示とのコラボメニューなどもある。

都美は一階のカフェ・アート、二階のミューズ、同じく二階奥のちょっと高級なレストラン・サロンと好みで使い分け出来るのも便利。
奥まっている立地のためか、他の博物館・美術館のレストランより落ち着いた雰囲気なのも良い。
ただし、都美で人気のある展示が開催されている時は混んでいる確率が高いのでご注意を。
 
 
都美を出て、公園の緑の中を歩く。


 
 

国際子ども図書館

信号を渡ると、国立国会図書館 国際子ども図書館

もう何度でも書くが、帝国図書館時代の空気を色濃く残している最高の場所なので絶対に一度は行って欲しい。
大階段の手摺りや重厚な欅の扉、展示室の天井の繊細な鏝絵や寄せ木細工の床、本のエレベーター、あの作品をプレイした方ならときめくであろう景色が広がっている。
内部は撮影禁止だが、公式サイトでは見学受付もあり。
ただし残念ながら現在はコロナ禍により中止になっている。
世界が落ち着いた頃に是非。
 
 
子ども図書館のすぐ近くにある京成博物館動物園駅。
真夜中に入り込んだら裏の帝都世界へ、などという妄想が捗る造り。
「丑三つ時に異世界へ運ぶ列車」はここ最近ずっと私の中で密かな盛り上がりを見せており、その切っ掛けになった場所もそのうちご紹介したい。


 
 
こちらも公園内にある1890年(明治20年)建築の奏楽堂。
見学可能日が日・火・水で、パイプオルガンの演奏のある日曜日に来たいと思いつつ、なかなかタイミングが合わずまだ入れずにいる。


 
 
最後はおまけ的に一つ。
JR上野駅公園口前の横断歩道を渡ると、すぐこのチケット売り場が見える。

その奥にこのようなテラス席があり、ここで飲むビールが美味しいのだ。(現在はコロナで閉鎖中)

いやアイスティーでもホットコーヒーでもいいのだけれど、ここグリーン・サロンは穴場的にいつもそこそこ空いており、ビール片手に秋晴れの空の下で文庫本を読んだりするとかなり幸せな気分になれる。
散策に疲れた時、ふらっとどうぞ。
 
 
 
 
締めくくりの挨拶にもう一度、五周年おめでとう。
そしてここまであの作品を愛し応援して下さった皆様に心から感謝を。
これからも帝都の彼等をよろしくお願いします。

[ 【旅】喫茶店『古城』のモーニングと国立科学博物館【上野】 ]TRIP, , , , , 2021/09/21 19:40