今日、神奈川は鶴見の安善湯さんが閉業する。
レトロ物件好きとして一度は足を運んでみたいと思いつつ、最初で最後の入浴となってしまった。
八角形の部屋に天井は湯気抜きの窓という関東では珍しい造りに、鮮やかなコバルトブルーの湯。
この辺りは工業地帯で、昭和初期に工場の社員用として建てられたものが後に銭湯となったらしい。
営業時間中ではあったものの、女湯には私しかいなかったので了承を得て撮らせていただいた。
銭湯絵師・早川氏の豪快なペンキ絵。
このタイルもエレガント。
タイルやステンドグラスを特に愛する私としては今日でお別れなんて寂しい限りだ。
最近はなかなか見かけなくなった広告つき鏡も健在。
女湯脱衣所のロッカーにあるキャバレーの求人が時代を感じさせる。
形あるものはいつか喪われるし、続けて欲しいと他人が口にするのは簡単で無責任だ。
とは言え最近は群馬・桐生の一の湯さんのように復活再生する形もあるし、銭湯という形でなくともこの素敵な建物が何かの形で残っていくよう願ってやまない。
話を聞かせて下さった優しいおかみさん、有難うございました。